少し古いお話しですが・・・かつて、憧れた人がいました。
野球チーム、ヤクルトスワローズを率いて一時代を築いた野村克也監督です。
実際、野村監督にお会いしたことはありませんし、
現在の生活や奥様含めてご家庭のことまでは存じませんが、
「再生工場」という名でチームにきた「才能があったはずなのに輝けなかった選手」をことごとく輝かせる、
チームを勝たせる名監督でした。
Uで、私が目指しているのは野村監督です。
超人のような人物にも必ずウィークポイントがあるように、
いい部分がなかなか見つけられない…悩ましい子たちにも、ストロングポイントは必ず存在します。
そこを見つけ出し、輝かせる。それが私の役割です。
学びは山登りに似ています。
急斜面をズイズイと恐ろしいほどの馬力であっという間に頂上に到着する生徒もいれば、
なだらかな道でもときどき立ち止まってしまう、あるいは、
頂上にたどり着くためにより時間を必要とする生徒たちがいます。
前者は問題を解いて解いて解きまくる!大手塾のトップクラスの子たち。
後者はそれ以外の子たち。Uの生徒も、後者に含まれます。
目指すべき頂上は変わりません。ただ、アプローチの仕方が異なるのです。
一番大切なのは自分を知ることです。
「自分は不器用だな」と自覚できることもひとつの才能です。
「さぼってしまっていた」「もっと質問にいくべきだった」「勉強時間を増やしたい」
6年生のみならず、5年生の数名までもが、じれったい自分の現実を反省し
「このままでは嫌だ。もっと向上したい」と悔し涙を流しはじめています。
なだらかな道を、確かな足取りで進む。Uは、そんな秋を迎えようとしています。