時折いただく、転塾のご相談。
「うちの子は真面目なんだけど・・・」
そのご相談内容は「テンポが速い」「量が多くてこなしきれない」というものです。
「転塾」は「引っ越し」に次いで大きな環境の変化。
基本的に選ばれた環境で子どもの成長をじっくり見極めることをお勧めしますが、
しばらく同じ塾に通っていてペースがうまく作りだせないときは
その塾で求められる「テンポ」や「量」があっていないと考えられます。
“不器用”な生徒への対応策は「量を減らすこと」です。
難しいのは大手塾を筆頭に「御三家合格」を掲げる塾には「御三家合格」のノウハウはありますが
“不器用”で“ゆっくりペース”の生徒のためのノウハウはないということです。
「合格実績」を前面に押し出さざる得ない塾業界の都合上「できない」とされている子は
よくても「適当に量を減らす」ことでしか対応してもらえないのが現状です。
では、どのように対応すべきなのか?
Uならば、どのような対処方法があるのか一例を挙げてみましょう。
たとえば、勝負の鍵を握る教科である算数。
「売買損益」は5年生になって取り組む単元ですが、
「仕入れ値」「原価」をはじめ「利益」「定価」「割引」「売値」と
日常生活で馴染みのない言葉が並びます。
もとから、あるいはもう既に「できる」生徒はともかく
どの単語がどの数字と結びつくのか「ピンとこない」「興味が持てない」「使いこなせない」生徒にとっては
言葉そのものがまず頭に入っていきません。
なので、Uでは誰でも1回で覚えられる魔法の呪文として売買に取り組みます。
その呪文とは(少々お下品ですが)・・・
『しりてひうほ』(しりにてやってひーうほ!)
仕入れ値、利益、定価、割引、売値、本当の(最終的な)利益の頭文字です。
文章題で混乱しがちな「利益」や「(割引後の本当の)利益」などを最初から意識させ書き込ませることで
無駄に「迷う」「思い込む」ロスを減らし本当に「考える必要のあること」だけを考えさせるという対処方法です。
ちなみにこの(しりにてやってひーうほ!)は
現在大学1年生になった某男子生徒が小学6年生だったとき
授業中に考案した語呂合わせです。懐かしい・・・
楽しめる。そして何より、面白いということが大切。
ときに勉強から離れたように見えても、きちんと勉強の土台となるものを残す。
「しりてひうほ!」ご参考までにご使用ください。